炭 治郎 横顔。 『鬼滅の刃』デコステッカー、再販は?全種類紹介リスト化します。

炭治郎の名言集!心に刺さる名セリフやクスっと笑ってしまう迷言【鬼滅の刃】

炭 治郎 横顔

その間、胡蝶カナエはお館様に連絡を取り、すぐに柱合会議が開かれることとなった。 カナエと義勇だけが炭治郎のことを知っているが、他の柱には伝えないようにとお館様は言った。 『彼が、どういう人間か。 柱のみんなが直接見て、判断して欲しいからね』 カナエと義勇が受け取った手紙には、こう書かれていた。 しかしカナエは、その前に妹のしのぶにだけは炭治郎のことを話してしまっていた。 それをお館様にお伝えしようと思ったのだが、カナエが貰った手紙の最後に。 『カナエ、この手紙が届く前までに喋った人にも、このことは伝えておいてね』 と書かれていたので、やはりお館様はなんでもお見通しのようだ。 そして、そのしのぶは……。 「絶対に!! 反対だわ!!」 「えー、しのぶー……」 姉のカナエが、鬼と友達になったというのに断固反対していた。 「人を喰わない鬼だとしても反対よ! そもそも、本当に人を喰わないのかもわからないじゃない!」 「本当に喰わないわよ。 冨岡くんと一緒にいたから、知ってると思うわ」 「冨岡さんなんてどうでもいいわ!」 その場に義勇がいたのなら、「心外!」とでも言うように目を見開いていただろう。 「炭治郎くんはまだ13歳で、可愛いのよ? それにすごい強いし!」 「そこ! 鬼になったばかりで人も喰ってないのに、なんで柱の姉さんと冨岡さんにおにごっこで勝てるのよ!」 しのぶの一番の疑問、不審に思う点はそこであった。 通常鬼は、人を喰らうほど力を増していく。 柱であるカナエと義勇に勝てる鬼など、下弦の月どころではない。 今まで100年間討伐されていない、上弦でないとそのような強さは持っていないだろう。 それなのに、数日前に鬼になったばかり? 人を喰わない? 太陽を克服した? そんな鬼、本当にいるのであれば鬼殺隊の最大の脅威でしかない。 「……姉さんと冨岡さんが、血鬼術にかかったってことはないの?」 「うーん、可能性としては非常に低いと思うけど」 まだ血鬼術で、幻覚を見せられたと言う方が納得出来る。 「今日、炭治郎くんがこの屋敷に来るから」 「えっ!? き、聞いてないわ、姉さん!」 「あら、言ってなかったかしら? じゃあ今言ったわ」 「姉さん……!」 ニコニコしながらそんなことを言うので、怒る気も失せてしまう。 「というかなんで今日来るのよ。 柱合会議は明日じゃないの?」 「前日に蝶屋敷に来た方がすぐにお館様のお屋敷に行けるじゃない? それに、しのぶとも炭治郎くんと仲良くなって欲しいし!」 「私は鬼と仲良くならないわよ!」 「しのぶ、怒ってばかりじゃダメよ。 私はしのぶの笑った顔が好きなんだから!」 「誰が怒らせてるのよ、誰が……」 何を言っても聞かない姉なので、もう諦めるしかない。 炭治郎という鬼が来るみたいだが、少しでもおかしな行動をしたら……。 (すぐに毒を打ち込んでやる……!) 蝶屋敷ではあまり帯刀していたくはないが、しょうがない。 自分の身を、そして蝶屋敷で働く皆を守るためだ。 夜になり、炭治郎と約束した場所があるので、カナエが一人で蝶屋敷を出てその場所へと向かう。 「うーん、しのぶも炭治郎くんと仲良くなって欲しいのに……まあ炭治郎くんは良い子だし、すぐ仲良くなれるわよね」 そんなことを思いながら、夜の道を歩いていく。 「こんばんは、素敵なお嬢さん。 今夜は月が綺麗だねー」 月が照らす小道の先に……女の身体の一部を喰らいながら歩いて来る、男の姿があった。 任務や見回りが入っていなくても、蝶屋敷ではやることが多い。 特にしのぶは蝶屋敷での仕事の他に、自身が使う毒を研究しないといけないのだ。 血を吐くような努力を重ね続け、ようやく鬼の頸が切れなくても殺せるようになった。 最近、しのぶは一人で下弦の鬼を殺した。 つまりそれだけ強い鬼にも、しのぶが作った毒は効くのだ。 だがそれでも、しのぶは毒の研究をやめない。 憎き鬼を、全て滅するまで。 (その鬼が……今からこの蝶屋敷に来るのよね……) カナエと義勇が会ったという、人を喰わない鬼。 今までそんな鬼、会ったことがない。 しかも柱のカナエや義勇よりも強いらしい。 カナエにも言ったが、まだ血鬼術に惑わされていると言われた方が納得出来る。 そんなことを考えながら、患者の世話を終えて研究室に行こうとした時……。 「……ん? 鎹鴉?」 蝶屋敷の上空に、鎹鴉が飛んで来るのが見えた。 (あれ、あの鴉……たしか、姉さんの……) 「カァー! 胡蝶カナエ! 上弦ノ弐ト戦闘中! スグ向カエー!」 それを聞いた瞬間、しのぶはいつも患者に言うことを忘れ、蝶屋敷の廊下を駆け抜けた。 「姉さん……!」 すでにしのぶも、柱に匹敵するほどの実力は持っている。 下弦の鬼を殺し、鬼を50体以上も殺していた。 だが柱という地位を欲しているわけではない。 今、柱は欠員がいないし、なれないなら別に構わない。 むしろ柱になれない方が、欠員が出ないということでいいのだ。 しのぶが柱になるときは、柱が年齢などの理由で引退するか……死ぬかしかないのだから。 (姉さん、やめてよ……! 私、姉さんの代わりに柱になるなんて、絶対に……!) 嫌な想像をしてしまう。 下弦をも殺せる柱が死ぬときなど、限られたことでしかない。 ほとんどが……上弦と遭遇し、殺されることである。 しかも今カナエが遭遇した相手は、上弦の弐。 鬼舞辻無惨を除いて、鬼の中で二番目に強いとされる鬼なのだ。 全力で走った時間は10分ほどだろうか。 いつもなら息一つ切れないが、今はなぜか呼吸が荒くなってしまっている。 相手が氷の血鬼術を使ってから、しばらく戦っていたら……攻撃を喰らってないにも関わらず、血を吐き出した。 「あはは、俺の血鬼術を吸っちゃったんだね。 可哀想に、今楽にしてあげるからね」 朗らかに笑いながら、近づいてくる上弦の弐・童磨。 対の鋭い扇を持っており、不覚にもお腹を斬られてしまい、もう思ったようには動けないだろう。 「大丈夫だよ、もう怖がらなくていいから。 俺が救ってあげる」 そう言いながら近づいてくるが、カナエはもう何も出来ない。 自分はここで死ぬ。 この鬼は強すぎる。 呼吸を使う鬼殺隊士にとって、この鬼の血鬼術は天敵である。 「じゃあね。 「っ!!」 童磨は凄まじい反射速度で攻撃を察知し、それを避けた。 それは、ただの拳だった。 鬼ならともかく、人間の拳。 武を習っている人間でもない、ただの拳の突き出しにもかかわらず……童磨は避けた。 避けていなければ、確実に頭部を破壊されていただろう。 「……誰だい? 君は」 突如現れた男は、まだ少年とも言える歳である。 いや……もうその者は、人間ではなかった。 「なんで鬼なのに、俺の邪魔をするのかな?」 「……」 「もしかして、君がこの子を狙ってたの? ダメだよ、俺がちゃんと救ってあげるんだから」 楽しそうに話す童磨を他所に、その少年のような鬼はカナエが落とした日輪刀を拾った。 そして、強く、強く握る。 「お前は、人ではないみたいだな」 「だって、鬼だからね」 何を当然のことを、というように返す童磨。 「違う。 俺は鬼に会ったことがあるが、その鬼でも感情の匂いは人間のようにあった。 だけど、お前からは何もしない」 「……感情の、匂い? 何言ってるのかな?」 「お前はいつから感情がないんだ? 人間の時から? それとも鬼になってからか?」 初対面で何を根拠に言っているのかわからない。 しかしなぜか目の前の少年は、確信を持って言っている。 童磨の作られた笑みが、徐々に冷えて、冷酷な表情となっていく。 その巫女が息を吐き出すように、口から氷を吐き出す。 広範囲を凍結させる技で、防ぐことは困難だろう。 逃げないと死ぬが、少年の背後には虫の息の女がいる。 その瞬間、童磨が放った冷気が全て霧散した。 まるで太陽に当たって、氷が溶けるかのように。 「えっ……?」 そんな防がれ方をしたのは初めてだったので、童磨は一瞬固まってしまう。 そして少年を見ると、その姿が、何かを思い出させる。 (いや、俺はこの少年を知らない。 この記憶は……あの方の……?) 髪型も、その額にある痣も。 先程まで女の刀で淡い桃色をしていたはずが、今は炎に包まれたかのように真っ赤に染まっている。 その赫い日輪刀も。 無惨様が数百年前に見た、あの剣士の姿を思い出させる。 どれだけ強くても、童磨の血鬼術は呼吸を使う者に対して、有利で……。 天と地が逆転し、地面へ近づいている光景が映る。 察しが良い童磨は、もうすでに理解した。 (あっ……俺、頸斬られたんだ) 地面に頭が転がり、身体が倒れていくのが視界に入った。 (えー、なんか呆気ない。 死ぬときはもっと、上弦の弐らしく、柱の強い奴らに囲まれて死ぬと思ってたんだけど、まさかよくわからない少年に斬られるなんて。 しかも同族の鬼だし) 自分の身体が灰になるように消えて行き、残った頭が頸の辺りから消えていくのがわかる。 しかし、何も怖くない。 何も感じない。 (あーあ、やっぱりか……まあ特にやり残したことはないし、いいか。 それに……可愛い女の子も見れたしね) 最期に目にした光景は、自分が救おうとした女を抱き上げる、これまた可憐な少女だった。 真っ赤な日輪刀を持った……鬼。 一見では鬼とわからないが、しのぶほどの実力者ならその気配でわかる。 しかし、鬼である者が日輪刀を持ち、そして背後には姉であるカナエがいる。 明らかに、目の前の扇を持った鬼から、姉さんを守っていた。 なぜだか全くわからないが、その鬼が姉が話していた竈門炭治郎ということが理解できた。 赤が混じった黒髪を後ろで纏めて、横顔からは端正な顔立ちが見える。 相手の軽薄そうな笑みを浮かべた鬼を貫くように捉えている瞳は、鬼特有の縦長の瞳孔をしていたが、鬼のような薄っぺらい瞳はしていない。 その姿を見るだけで、今までの鬼とは違うと断定出来た。 (っ! 見えな、かった……!) いつの間にか軽薄そうな鬼のすぐ側に立っていて、その鬼の頸が斬れていた。 それをしのぶは目の当たりにして、固まってしまっていた。 しかしすぐに姉の苦しそうに咳き込む声が聞こえて、ハッとして姉に駆け寄った。 その第一歩を、しのぶは目撃したのだった。 次の話はこちらです。

次の

【鬼滅の刃】炭治郎の痣っぽい都道府県を探す

炭 治郎 横顔

コンパクトで連発性能が高い範囲攻撃 スキル1は補助効果を付与し範囲攻撃を行う。 全集中・全中の効果が最大のとき、約2秒で6億以上の火力を出すことも可能。 連発して全集中の効果をすぐに上げたい場合にも使いやすい。 アクションスキル2 拾ノ型 生生流転 消費SP:48 敵に水属性ダメージを与える。 未発動時から最大の3段階目にするためには4回のスキル使用が必要となっている。 ただし、スキル強化分が4回目発動時に乗らないため、火力自体は5回目のスキル使用タイミングから最大となる。 そのため、 3段階目の維持が可能な時間は最大40秒となっている。 総合評価 こらえるによる高耐久に加え、優秀なDPSのスキル1と超火力のスキル2で火力面も強力。 さらにサポート能力もあり万能かつ高水準のキャラ。 開幕直後から最大火力になれないのはややネックだが、スキル1を連発できればすぐに最大になる。 こらえるの時間を延長できればさらに安定性が増すぞ。 【全一致】• 無し 【タイプ・職一致】• 無し 【タイプ・適正一致】•

次の

【鬼滅の刃】炭治郎の痣っぽい都道府県を探す

炭 治郎 横顔

「ありがとう、よく頑張ったね」 風に黒と赤が混ざった髪を 揺らめかせ現れたその人は 穏やかに笑いながら 既に刃を持つことも叶わない 自分を褒めてくれた。 格子柄の羽織がひらりと揺れた。 紅い瞳は少し悲しげな、 綺麗な人。 「大丈夫、あとは任せてくれ。 」 背負っていた箱がキイッと 音を立ててた。 俺の前に立つその人の向こう側に 少女が立つのが見えた。 嗚呼、聞いたことがある。 当代の柱には 鬼となった妹を連れた 鬼を斬る時泣くという 大変な変わり者がいると。 突如現れた鬼を連れた隊士に 戸惑う鬼に彼は向き直る。 鬼は彼のなにかを見て けたたましくなにかを叫んだ。 耳を破りそうなそれを聞いても 彼はただ、刃を抜くだけだ。 「俺は竈門炭治郎、 今からお前を斬るものだ。 」 そこから先は見ていない、 失血が過ぎて気を失った俺が 目を覚ました時にはどこぞの屋敷のベッドの上で。 その隣には 「よかった、起きたんだな。 」 やはり穏やかに笑う変わり者の 柱がそこにいた。 [newpage] 竈門炭治郎。 齢20にして鬼殺隊の中核・柱の 一柱として数える実力者。 獣柱 常に猪頭を被っている と 雷柱 とにかく声がでかい とは 同期であり幾多の戦闘を共にした 戦友で親友らしい、と たまたま同じ部屋で治療を受けていた村田、という隊士から話を聞いた。 なんでも彼らが柱になる前共に任務にあたったことがあるとかなんとか。 「竈門くんは今でも俺に挨拶してくれるんだけど伊之助くん俺のこと「ヘタレ!! 」って呼ぶんだ…悲しい」 村田さんはそう肩を落としていた。 確かにヘタレな雰囲気はあるが 死亡率の高い鬼殺隊で5年以上生き残っている当たり凄い実力者なのか運が凄まじく強いのか…多分後者なのではと推測した。 「嗚呼、箱の中の女の子? 妹さんらしいよ。 鬼だけど人は食べないし 彼女の血鬼術が鬼に有効だから 特例として隊士として認められてるんだ。 」 人を食べない鬼? 鬼は人を食らう。 喰らわねば生きられない。 話が破綻しているのではないか? 眉をひそめ険しい顔をした俺に 村田さんは手を振って答えた。 「俺も詳しくは知らないよ。 なんせ万年下から 数えた方が早い 平隊士なんだ。 今までも運で生き残ってるだけ。 聞きたければ本人に聞いた方が 早い… いや待て だめだやっぱり聞くな… あの人が絶対許さない。 」 突然ブルブル震えはじめた 村田さんに大丈夫かと 声をかけたら 「大丈夫…じゃない… 少し思い出した…」と 恨みがましい目で睨まれた。 自分が何をしたというのか、 ただ命の恩人について 知りたいだけなのに。 「だーかーらー!! 竈門くんについて 知りたいなら もう竈門くんの旦那通して 本人に聞けよ!! いっとくけど むちゃくちゃ怖いからな!? 俺なんて驚かせようとして 抱きついたら すんごい怒られたんだからな!? 死ぬかと思ったんだぞ!! 」 それは村田さんが悪いような… いや待て今旦那と言ったか? 嫁ではなく?旦那… たしかあの人、男だったはずだが… これ以上村田さんに聞いても教えてくれそうにない。 その竈門さんの旦那という人物の 名だけ聞いておこう。 聞けば先の任務で炭治郎に 命を救われた隊士が 礼を言いに来たらしい。 「随分、炭治郎くんのことを 慕っているみたいでしたよ」 二、三言葉を交わしただけで わかる程度には。 襖越しの彼女は いつもと変わらぬ美しい笑を たたえたまま語るその言葉に 宇髄は小さくため息を吐いた。 「天性の人たらしだからなぁ… こいつ…」 素直で優しく、努力家 強い心を持つ炭治郎は 多くの人間から好かれてしまうし 中には「炭治郎に好かれている」と 勘違いする輩も多い。 嫁が魅力的すぎるのも大問題だ。 「…一応釘は刺しておくか。 雛鶴、通していいぞ 俺が対応する」 「あんまり怖がらせたら いけませんよ? この前も 泣かしてたじゃないですか」 膝で眠る稚い嫁を起こさぬよう 立ち上がり自身が来ていた羽織を かけ頭をひとなでする宇髄を置き 口ではさとしながら来客を 可哀想とは欠片とも思っていない 雛鶴は哀れな来客の元へと一足先に 赴くのだった。 《宇髄さん編》 竈門さんが暮らしているという 屋敷を訪ねると 目が覚めるような美女が出迎えてくれて用件を伝えると一度下がり そしてすぐに 「天元様が上がっていいと」と あっさり客間に通された。 客間に行くまでに他にふたりの これまた目が覚めるような美人と すれ違い一体どうなってるんだと 混乱している自分を察してくれたのか出迎えてくれた美女 雛鶴さんというらしい は 「私たち、 みんな天元様の嫁ですから。 炭治郎くんも含めて。 」 と笑いながらとんでもないことを 教えてくれた。 嫁?全員?竈門さんも? なんなんだ音柱ってなんなんだ あまりの事態に ますます混乱する中、 着いた客間。 襖を開けた先にいたのは これまた目が覚めるような 美しい美丈夫…音柱だった。 なんだこの屋敷 美形しかいないのか。 「なんだ呆けて。 突っ立てないで座れ座れ」 とりあえず勧められるがまま 腰を下ろし、 竈門さんに命を救われた、 礼がいいたいということを なんとか伝えると 頬を掻いて一瞬瞑目した音柱は 「…ぁー、今寝てんだよあいつ。 しばらく起きねーから後でそっちに行かせる。 」 わざわざ来てくれたのに悪いな。 頭を下げてそう話す音柱に 驚愕し彼の提案を ありがたく受け入れた。 その後茶でも飲んでいけと 菓子とお茶まで頂いて 竈門さんの話も色々教えてくれた。 こんないい人の何処が怖いのか、 村田さんよっぽど嫌われてたのかなと考えていたときだった。 ……ぁ… 「……?」 今、声が聞こえたような… 奥の座敷から聞こえたような気がしてそちらを見た自分に音柱は何かを察した様子ですくりと立ち上がった 「ああ、炭治郎が起きたか。 様子見てくるわ。 」 そう笑いかけ奥の座敷へと 消えていった音柱。 その時気づいてしまった。 首に出来た真新しい引っ掻き傷 一瞬開いた座敷の襖。 そこから漏れ聞こえた 「てんげんさん」と あの穏やかな声色と違う 甘やかな響きを含んだ声。 昼間から寝ていたというのは もしやー そう考えた瞬間、 襖が閉じるその瞬間、 音柱の紅い目がこちらを見た。 その瞬間、村田さんが いっていた事を理解した。 冷たい目だった。 先までの朗らかな印象とは まるで違う、冷たい、 氷のようなそれは 我を忘れて駆け出し 礼も言わぬまま屋敷を飛び出す 程で。 穏やかに笑うあの人に抱いた想いを 見透かされたのだ。 わざと見せつけたのだと あの首輪めいた首筋の傷が 羨ましいと思う自分に そこで漸く気がついたのだ。 いま、ご飯出来上がりますから!! 」 割烹着を着て慣れた手つきで 煮物の具合を見ていた炭治郎の 柔らかな笑みにその様子を 見つめていた不死川も自然と 笑顔になる。 「おゥ…急いで火傷すんなよ」 互いに多忙な日々を送る中、 こうして共に過ごせることが 何より幸せだ。 明日は任務もないし久方ぶりに 二人揃ってゆっくり過ごせる。 とりあえず飯終わったら まず一緒に風呂だな。 怪我してねェか確認しねェと… 今宵の蜜月の時に想いを馳せていた 不死川の耳に「すいませーん」と 知らない声が聞こえた。 炭治郎の耳にも届いたそれを 無視するわけにもいかない。 不死川は足音荒く玄関へと向かった。 当然いつも怖いと評判の顔は怖さが三割増しな状態で。 不死川さん編 「なんだてめぇは… 知らねぇ面だなァ…」 屋敷に来て3秒、 玄関の扉が開けられた瞬間 村田さんの言葉が すぐに理解出来た。 そして激しく後悔した。 扉を開けて出て来たその人は 顔面と言わず胸元も傷だらけ 横に長い瞳孔が開に開いているし なんか血走ってる。 とにかくやばい、絶対やばい人だ 村田さんの話が真実なら この人があの竈門さんの旦那? 嘘だろおい、絶対嘘だろ。 なにがどうしてそうなるのか 教えて頂きたい。 とりあえず 竈門さんに命を救われた、 礼がいいたいということを なんとか恐る恐る伝えると 元から怖い顔を更に険しくさせた 風柱と思われるその人は 大きく舌打ちをひとつして 「…ちょっと待ってろォ…」 そういって足音荒々しく 奥に消えていった。 何事か話す声が聞こえたと思うと すぐにまた玄関の扉が開かれた 「…あ!! この前の!! 回復したんだ…良かった。 」 現れたのは会いたかった命の恩人。 この前見た穏やかでありながら 頼りがいのある笑とは違う へにゃりと少し緩んだ和やかな笑に 先まで竦んでいた心が一気に 暖かくなった。 料理でもしてたのか隊服の上から 割烹着を着ているのも家庭的だ。 端的に言えば、 すごく可愛い。 なんだか お母さんと呼びたくなる 安心感と母性を感じる こんな可愛い人が あんな強面な人の奥方 こう呼ぶのに抵抗もなくなった なんて信じられない。 「…ァー、 今炭治郎が 丁度飯作ってたところだから… よかったら食ってくかァ? どうせなんも食ってねェんだろ。 病み上がりなんだから無理すんな」 前言撤回。 むちゃくちゃいい人だこの人。 顔も怖いし声もドス効いてるけど むちゃくちゃいい人だ。 さっきまでと別人だぞこれ。 竈門さんの後ろで頭を掻きながら 声をかけてくれた風柱の 変わりぶりに目を剥いた自分に クスリと笑って竈門さんは 内緒話をするように小さな声で 「実弥さん、誤解されやすいけど ほんとうは優しい人なんだ」 とあまりに嬉しそうに話すから この人、 風柱さんのこと ほんとうに好きなんだなぁ… としみじみ実感した。 結局お礼をいいに来たのに ご馳走になってしまい 少し申し訳ない気持ちになったが 二人きりになった瞬間、 風柱さんに 「…うちのに色目使ってみろォ… ぶちのめして根性叩き直してやる」 と玄関先でのあのドスの効いた声で 脅されたので多分優しいのは竈門さん限定なんだろうなァァァ…と察すると同時にこの人も竈門さんが大好きなんだと感じることが出来た。 きっとこれ以上ないくらい 素晴らしい出会いをしたんだな。 そう思い ふたりの馴れ初めを聞いたら 「最悪だったなァ。 いきなり頭突き ぶちかまされてよォ。 」 頭突き?竈門さんが? 「実弥さんが禰豆子を刺したり 酷いことしたからだろ!? まだ斬った回数分 頭突きしてないですからね!! 」 禰豆子って…竈門さんの妹さん!? あんた何してんですか風柱!! って、斬った回数頭突きすんの!? 「そうだったかァ…? まぁ第一印象は ほんと最悪だったな。 クソ生意気で 口ばっか達者で 中身がついていってない クソガキ。 」 いやいや竈門さんがそんな… というかあんたどんだけ自分の奥さん悪く言うんだよ! さっき俺に手出すなって 脅しかけてた癖に!! 「俺の方も、 禰豆子を虐めた時点で もう最悪も最悪でしたね 実弥さんの印象」 ああああああああ!! 竈門さんまで!! そんな会話してんのに 隣に座って胸に身を預けてんの 絶対おかしいだろ!! 《そんだけ最悪最悪言うのに なんで一緒になってんだよ!! 》 あまりの予想外の答えに 思わず叫んでしまった自分に ふたりは目を丸くして お互いの顔を見あわせて 「「色々、あったんだよ、色々」」 と二人揃って茶を啜った。 いやいや、 ちょっと待って頂きたい。 せめて用件くらいは聞いてほしい。 同じ隊服着てるんだから 敵意ないのくらい分かるだろ!? 扉越しにそう叫べば 僅かに扉が開き左右の色が違う 不思議な色合いの目で じとりとこちらを睨む。 蛇に睨まれた気持ちになり 胸がぎゅっと締め付けられる この人が蛇柱…なるほど蛇っぽい 「…どうせ炭治郎絡みだろう。 変質者の類なら間に合ってる 帰れ帰れ」 だからまず用件を聞いてから …って変質者じゃないし!! ただ竈門さんに命を救われた 礼がいいたいだけなんです!! と普段ならまず出さない大声で 叫べば 「…うるさい近所迷惑だ みろ蛇が怯えている可哀想に 俺の耳も痛い破れそうだ」 肩に巻いていた蛇の頭を撫で わざとらしくため息を吐く蛇柱に もはや自分の話を聞こうなんて 気はサラサラない。 もうこれは諦めて帰った方が いいのでは…そう思った時だった。 「…小芭内さん?お客さんですか?」 屋敷の中から穏やかで安らぎすら 覚える声が聞こえた。 竈門さんだ。 「…炭治郎、 これはお前の知り合いか?」 扉の間隔を自分が見える程度に 少し開ける蛇柱の顔は先のわざとらしく悲壮感など皆無で平然としていた。 やっぱり演技じゃねぇか!! 柱からひょこっと顔を覗かせた 竈門さんは少し驚いたような 顔をして 「あ!! この前の…ちょ、ちょっと 待って…いま、服…ぁゎゎ…」と 何やら慌ててまた消えてしまった。 また蛇柱さんと二人残され 大変空気が重い。 なんとなく分かる。 多分服がどうこう言っていたし 竈門さんなんかちょっと色っぽかったしこの蛇柱さんの尋常じゃない邪険の仕方…夫婦の営みの邪魔をしてしまったに違いない。 互いに忙しい柱という役職の中でのつかの間の逢瀬の邪魔をしたのは それは大変申し訳なく思う。 でも竈門さん…艶やかだったな… 数瞬前に垣間見た髪が少し乱れ 頬を赤らめた竈門さんを思い出していると 「おい」 凄まじい怒気を孕んだ声が 耳朶を打った。 見れば自分より背が低いはずの 蛇柱さんからもうどす黒い殺気が 迸り左右色味が違う奇妙な目玉が こちらを睨めつけていた。 「帰れ、今すぐ帰れ」 俺の蛇がお前を噛まないうちに 後はもう分かるだろう。 竈門さんに礼を言わないまま 蝶屋敷に逃げ帰り、 その先で蟲柱・胡蝶さんから 言われた言葉を聞いて 納得した。 《蛇は執念深い生き物ですから。 》 と。 … 「…あれ、あの子は…」 着物を直し漸く現れた炭治郎、 そこには先の尋ね人はおらず ただ蛇と戯れる伊黒が いるだけだ。 「怪我の具合が芳しくないと。 また改めて礼を 言いにくるそうだ。 」 「そうなんですか…大丈夫かなァ…」 伊黒の虚偽に気付かぬまま 消えた尋ね人の心配をする炭治郎 そのあどけなさを残した横顔を じっと見つめたあと、 伊黒は温かな妻の手を取った。 「炭治郎は人の心配ばかりだな。 久方ぶりに会う俺の心配は しないくせに」 「…し、心配してますよ…」 袖口からするりと侵入した まるで蛇のようにしなやかで 冷たい腕の感触に震える炭治郎を 他所に軒先に座っていた伊黒は 立ち上がる。 出会ったころは伊黒のほうが 高かった背はいつの間にか逆転… とまでは行かないが同じ目線に なっていた。 壁に優しく押し付けせっかく 整えたばかりの着物を緩めていく 手に戸惑いながらも 「…ここで…するんですか…?」 小さく抗議の声をあげるだけで 抵抗どころか 身体の力を抜いた炭治郎。 そのまんざらでもない様子に 口元の布を緩め艶やかに 笑いながら 「誰も来やしない。 ここはお前と俺の《巣》だ」 そう囁く伊黒を映す赫い瞳は 涙で滲み揺れ身体を這う手に 小さくか細い泣き声をあげる様は 正しくこれから喰われる 草食獣のようで もう幾度となく繰り返された 愛情を持って行われる捕食行為に 先の来客など二人の頭からは 霞のように消えてしまった。 諦めた方がいいでしょう.

次の