鬼滅の刃しちのかた。 【鬼滅の刃】捌ノ型・滝壺(はちのかた・たきつぼ)の強さ考察、数少ない範囲斬撃!

【鬼滅の刃】月の呼吸 黒死牟 能力まとめ

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月の呼吸 始まりの剣士が使っていたとされる日の呼吸、そこから派生した呼吸なのか、あるいは日の呼吸と対をなす呼吸なのかはまだ判明していません。 (月の呼吸は日の呼吸から派生した呼吸ということが判明しました。 ) 柱クラスの剣士でも黒死牟には手も足も出ず、柱最強の悲鳴嶋行冥でギリギリ応戦できるといったレベルです。 一対一で勝つことはまず不可能でしょう。 月の呼吸は刀を振るうと同時に複数の三日月状の斬撃を飛ばしてくるので非常に回避するのが厄介です。 黒死牟はかつて鬼舞辻無惨をギリギリまで追い詰めた 日の呼吸の剣士の双子の兄であり弟の類稀なる才能に嫉妬心を持っています。 月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮(やみづき よいのみや) 横薙ぎの一閃、それと同時に複数の三日月状の斬撃も飛ばしています。 柱の中で痣を一番最初に発現させ、スピードに特化しているであろう時透無一郎でさえ全く反応できずに左腕を切り落とされています。 上方向に三連撃を放つ技、三日月状の斬撃も同時に飛ばす技 ちなみに弄月とは月を見て楽しむという意味があります。 楽しんでいたらいっしゅんでまっぷたつですね。 月の呼吸 参ノ型 厭忌月・銷り(えんきづき つがり) 月の呼吸 弐ノ型 珠華ノ弄月(しゅかのろうげつ) 左右斜めに放つ斬撃向きの違う二つの斬撃に大小様々な三日月状の斬撃が付与されています。 悲鳴嶋が助けなければ不死川実弥は確実にやられていました。 月の呼吸 肆ノ型 現段階で不明です。 月の呼吸 伍ノ型 月魄災渦(げっぱくさいか) 自身を中心に360度斬撃を放つ技、 攻撃範囲が広くさらに無数の三日月の斬撃も付与されているため回避は困難、 月の呼吸 陸ノ型 常世孤月・無間(とこよこげつ むけん) 月の呼吸 漆ノ型 厄鏡・月映え(しちのかた やっきょう・づきばえ) 前方向に五つの超遠距離攻撃を放つ技 黒死牟の刀が異様に伸びたため間合いが2倍に、早さも増した剣戟が可能となっています。 柱を数本切り裂いているのは柱を倒す暗示かもしれないです。 月の呼吸 捌ノ型 月龍輪尾(げつりゅうりんび) 超巨大な斬撃を横薙ぎの一閃で放つ技 付与されている三日月の斬撃が今までの通常斬撃サイズまで拡大しています。 射程範囲は10mほどでしょうか? 月の呼吸 玖ノ型 降り月・連面(くだりづき・れんめん) 斬撃のスピードが早く隙間がないため避けるのは至難 不死川実弥は避けきれず背中にダメージを負っています。 月の呼吸 拾ノ型 穿面斬・蘿月(せんめんざん・らげつ) 幾重にも重なる超巨大な斬撃を放つ技 刀を伸ばした状態の斬撃は今までの月の呼吸とは格段に威力スピード攻撃範囲がちがうため不死川実弥は時透に助けられなければ確実にアウトでした。 月の呼吸 拾肆ノ型 兇変・天満繊月 きょうへん・てんまんせんげつ 前方にいくつもの三日月状の斬撃を帯びた斬撃をとばす技。 前方20-30m以上この技で切り刻むことができるようにもみえます。 一つ一つの斬撃が人を飲み込むほどの大きさ。 月の呼吸 拾陸ノ型 月虹・片割れ月 げっこう・かたわれづき 巨大な三日月状の斬撃を帯びた6つの斬撃が空中から地面に降り注ぐといった技。 技の規模がでかく黒死牟前方10mほどに降り注いでいます。 黒死牟 他の能力 月の呼吸以外の黒死牟の能力を見ていきましょう 血鬼術 血鬼術かどうかは怪しいラインですが黒死牟の使う刀は再生能力、伸縮能力を有しています。 また 身体中から刀を出すことが可能でありその 刀から斬撃を打ち出すことも可能です。 化け物になった状態での血鬼術が他にもありそうです。 透き通る世界 竈門炭治郎も会得している透き通る世界、黒死牟も会得しています。 名前の通り世界が透き通って見え人間の内臓や筋肉が目に見えるようになります。 ある一つの行動に集中することによりこの世界に入ることができるようです。

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鬼滅の刃「月の呼吸」ってどんな技!?誰が使える攻撃?攻撃力は強いの?│エンタメの神様

鬼滅の刃しちのかた

『鬼滅の刃』が今、空前のブームを呼んでいる。 シリーズ累計発行部数は、4000万部(電子版含む、2020年2月4日時点)を突破。 2019年の大晦日には、歌手のLiSAがアニメ版のオープニングテーマである『紅蓮華』をひっさげ、第70回紅白歌合戦に出場。 今年は劇場版『鬼滅の刃』無限列車編の公開が控えており、その人気はもはや社会現象だ。 しかし、連載開始に至るまでの道のりは決して平坦ではなかった。 いかにして『鬼滅の刃』は生まれたのか。 誕生ヒストリーを明かしてくれたのは、著者の吾峠呼世晴氏と二人三脚で走り続けた『鬼滅の刃』初代担当編集・片山達彦だ。 撮影/編集部 取材・文/横川良明 片山さんが吾峠呼世晴先生に出会ったのは、いつでしょうか? 『肋骨さん』という作品を描き上げた 2014 年です。 第70回JUMPトレジャー新人漫画賞佳作を受賞した処女作『過狩り狩り』から数えて、3作目ですね。 『過狩り狩り』当時は別の編集者がついていたんですが、彼が副編集長になるタイミングで、僕が担当になりました。 『過狩り狩り』は、『鬼滅の刃』の前身になった作品でもあります。 先生は「どうせダメだろう」と処分しようと思っていたらしく、そのときにご家族から「どうせならいちばん好きな雑誌に送ってみたら」と後押しされて、初めて『ジャンプ』に投稿したとおっしゃっていました。 片山さんは『過狩り狩り』を読んで、どんな感想を持ちましたか? 正直に言うと、わかりにくいなと(笑)。 1回目に読んだときはそこまで面白さがわからなくて、2回目に初めて構成や振りのうまさに気づきました。 ただ、圧倒的な才能は周りも認めていましたし、僕も感じていました。 どんなところに才能を感じたんですか? セリフの力が圧倒的ですよね。 あんな言語体系、あまり見たことがない。 先生のセリフは、借りものじゃないんです。 『ジャンプ』では「キャラクターを立てよう」と耳が痛くなるほど指導されます。 しかし先生は「そのキャラクターが言っているな」と感じられるセリフを自然と書けていた。 そこにいちばん才能を感じました。 僕が「先生は本当にスゴい!」と圧倒されたのは、『鬼滅の刃』の第8話。 倒した手鬼に対し、竈門炭治郎が手を握るシーンです。 それまでも他の新人作家さんとは一線を画しているとは思っていましたが、あそこで改めて、 こういうキャラクター造形ができるところが、この人の才能なんだと感動しましたね。 漫画をつくるうえで、吾峠先生とはどんな形でやりとりをしていたんですか? 『鬼滅の刃』の連載が始まるまで、先生は地方にいらっしゃいました。 そのため電話で打ち合わせをし、そのあとネームをeFax(メールで受信・送信ができるインターネットFAXのこと)で受け取って、添削して、また電話でやりとりして…という感じですね。 吾峠先生はネームを描くのは速いほうですか? とてつもなく速いです。 あとで聞いたら、寝ないで描いていたことも多かったそうで…。 その尋常ではない速度から、絶対にプロになるんだという熱意を感じました。 片山さんから見て、吾峠先生はどんな方ですか? 純粋な人ですよね。 そして 言葉の本質を見ている人です。 言葉の本質? 何かのやりとりで「主人公をカッコよくしましょう」という話になったんですよ。 すると吾峠先生が「カッコいいって何ですか?」と。 たしかに何だろうと思っていろいろ話をしてみたら、吾峠先生のカッコいい見た目の一つに『ゴルゴ13』があったと判明。 要は、自己犠牲ですよね。 そこで初めてふたりのあいだで共通認識が持てたんです。 面白いですね。 誤解がないように言っておくと、吾峠先生は決して揚げ足取りで聞いているわけじゃないんです。 先生は 物事の真理が知りたいだけ。 なあなあの会話は通用しないし、わからないことは恥ずかしがらずにきちんと質問される。 先生とのやりとりを通じて、僕自身も勉強になりました。 添削という話が出ましたが、修正のリクエストに対して吾峠先生は柔軟な方ですか? ケースバイケースですね。 たとえば、藤襲山の最終選別(第6話から第8話)のときに「冨岡義勇が見守っているのはどうですかね」と提案してみたら、「義勇はすごく有能な剣士なので、こんなところで審査する立場ではないです」と。 そこをなんとかとお願いしても、決して首を縦には振りませんでした。 そもそもこの鬼殺隊入隊のための修業のエピソードも、序盤に置くには引きが弱いかなと思い、もう少し短くできないかと相談したんです。 そのときも「 普通の人間がそんなにすぐ強くなるわけないと思います」と、決してご自身の信念を変えることはありませんでした。 そんな舞台裏が…。 だからといって頑固というわけではありません。 たとえば鱗滝(左近次)さんは、当初は天狗のお面をつけていなかったんですよ。 え、そうなんですか? 初めにネームを見せてもらったときは、普通のおじいさんでした。 ちょっとインパクトがないですよねという話をしたら、原稿の段階ではお面をつけていた(笑)。 聞いてみると、 「よいのが思いつかないんで、とりあえずお面をつけてみました!」とおっしゃって。 だから、鱗滝の素顔を知っているのは僕だけなんです(笑)。 見てみたいです(笑)。 なるほどと思ったら柔軟に対応してくれますし、自分が信念を持って描いているところに関しては絶対に譲らない。 物語として成立しているかどうか、をいちばん大切にされている方なんだと思います。 ここからは『鬼滅の刃』連載開始に至るまでのお話を聞いていきたいと思います。 まずは『ジャンプ』連載までのシステムを教えてもらいますか? 編集部内で連載会議があって、そこで連載の可否を決定します。 連載会議に出席できるのは、編集長、副編集長、班長以上のメンバーで、人数は10人ぐらい。 最終的な決定権は編集長にありますが、独断で決めるというよりも、何時間もかけて議論を重ねながら、みんなの総意で連載が決まるシステムです。 その連載会議には何話分のネームを提出するんですか? 3話分です。 『鬼滅の刃』の連載が始まったのが2016年11号から。 それまでのあいだに『少年ジャンプNEXT!! 』に『文殊史郎兄弟』、『ジャンプ』本誌に『肋骨さん』、『蠅庭のジグザグ』が読み切りとして掲載されましたが、読者の反応はいかがでしたか? 悪くはないが、もう一つ人気が欲しい…といったところでした。 編集部の反応もそのような感じで。 連載会議でもいろんな連載ネームを出していたんですけど、なかなか通らなかったんです。 連載会議に落ちたとき、先生はどんな反応を? 最初に落ちたときは、大変ショックを受けていたかもしれませんが、それ以降は一切弱いところは見せませんでした。 「次また頑張ります」と、鋼の精神で黙々と新しいネームを送ってくれましたね。 聞くところによると、一時期は「漫画家を辞める」とおっしゃったこともあったとか。 2015年のあいだに連載を獲れなければ辞めると。 吾峠先生は、作家になるべくして生まれた人。 だから何としてでも連載会議を通るようなネームにしなくてはと焦りましたが、『蠅庭のジグザグ』、『鈍痛風車』と連載ネームが続けて落ちてしまい、もうあとがなかった。 そこで、『過狩り狩り』を読んだときに感じた課題に立ち戻ってきたんです。 というと? 吾峠先生は、誰もが認める才能の持ち主。 だからこそ、その作家性を生かしたいと思ってやってきたんですが、マニアックな方向に寄りすぎてしまった。 好きな人は好きだけど、万人受けはしないのかなと。 セリフの力は圧倒的だし、キャラクターの情緒を感じさせる描写に長けてはいる。 しかし、『ジャンプ』の対象読者は小中高生。 僕が『ブラッククローバー』の担当をしていたこともあるんですが、 小中高学生が読んで理解できることが大切なのではと考えるようになりました。 そこから、片山さんはどうされたんですか? とにかく周りの先輩にアドバイスを求めました。 そこで出てきたのが、モチーフの話です。 モチーフ? みんなが知っている要素を使わないとわかりにくいよねと。 『ONE PIECE』だったら海賊。 『NARUTO -ナルト-』だったら忍者と学園モノ。 歴代のヒット作は、みんなが知っている要素を使って新しいものを創り出している。 そういうものが吾峠先生には必要なんじゃないかと言われました。 とはいえ、何か新しいモチーフを探すのは相当困難な話。 悩んでいたときに、そうだ、『過狩り狩り』があると思い出したんです。 『過狩り狩り』はみんなが知ってる「吸血鬼」のお話で、しかも「大正時代」、「刀」というわかりやすいモチーフもある。 これならいけるんじゃないかと。 その提案を受けて、先生は何と? やってみましょうとすぐに取り掛かってくれました。 僕が 『過狩り狩り』を思い出したのも、じつは『僕のヒーローアカデミア』(以下、『ヒロアカ』)の話があったんです。 『ヒロアカ』は堀越(耕平)先生がデビュー翌年に発表した『僕のヒーロー』という読み切り漫画が前身になっている。 よくいう話ですが、 作家は迷ったら原点に帰ることが大事なんじゃないかと。 そうして生まれたのが、前身である『鬼殺の流』ですが、連載会議では残念ながら落選。 主人公は盲目、隻腕、両足義足という設定で、「世界観のシビアさと主人公の寡黙さ」が落選の理由だったと公式ファンブックで語られていました。 そうですね。 ただ、読みやすくなったと世界観に対する一定の評価は得ていて。 あとは主人公のキャラクターだと。 そして、また先輩からアドバイスをもらったんですよ。 だからこそ読者も感情移入しやすい。 そして、ゴンが中心にいると他のキャラクターの面白さが引き立つんだ、というものです。 吾峠先生も同じで、 中心に普通の人を置いて、周りに異常性のあるキャラクターを配置するとちょうどいいのではないかと。 そこで生まれたのが炭治郎でした。 ぜひその話、もっとくわしく聞かせてください。 じつは炭治郎というキャラクター自体は、もともと先生の頭の中にはあったそうなんです。 ただ、先生の中でサブキャラだったんですよ。 え、そうなんですか。 連載ネームが落ちた後に、主人公を別の人物に変えようという話になり、「この作品の中に、もうちょっと普通の子いないですかね」と聞いてみたんです。 すると、「炭を売っている男の子がいて、その子は家族全員殺されたうえに妹が鬼になっちゃって。 男の子は妹を人間に戻すために鬼殺隊に入るんです」と話し始めたんです。 それ、めちゃくちゃ主人公じゃないですかと。 宿命を背負ったキャラクターは、物語を動かす推進力になる。 その子を主人公にしてもう一度書きましょうと先生に提案しました。 そうして生まれたのが、『鬼滅の刃』でした。 週刊誌の連載は過酷なイメージがありますが、先生はスムーズにペースをつかんでいけましたか? そうですね。 先生はとにかくネームが速いんです。 1〜2日で上げてくる。 これはかなり速い部類に入ります。 描きたい内容が明確だからでしょうね。 なので打ち合わせも詰まったことがほとんどない。 編集としてはとてもやりやすいです。 先生は連載までに読み切り作品を3本描いていました。 読み切りは作画のペースを作家と編集が試す場でもあります。 その当時から吾峠先生は優良進行だったので、連載する素養があったんでしょうね。 唯一心配だったのは、連載が決まってから上京されているので、アシスタント経験がないことです。 スタッフにどう指示出しをすればいいのかわからなかった。 そこで、僕が担当していた『ブラッククローバー』の田畠(裕基)先生の仕事場に一緒に見学に行きました。 田畠先生がアシスタントの方たちとどんなふうに仕事をしているのかを見せてもらったんです。 たまに目次コメントで交流があるのは、そこからです。 なるほど! 『鬼滅の刃』でいうと、それまでの読み切り作品と比べても笑いの要素がグッと増えている気がするんですね。 読みやすさを意識して、編集サイドからアドバイスしたことなんですか? いえ、もともとご本人の素養としてギャグが好きというのが大きいです。 先生は『銀魂』が大好きなんですよね。 だからギャグを入れるのもお好きで。 『銀魂』の空知英秋先生が昨年末のニコニコ生放送の手紙でネタにした「俺は長男だから我慢できた。 次男だったら我慢できなかった」など、『鬼滅の刃』には面白いセリフが多いですよね。 きっとキャラクターのいる世界に入り込んで、見てきているから、そういうセリフが出てくるんでしょうね。 けっこうロジカルなんですよ、先生のセリフは。 これは僕の予想ですが、大正時代は生活が大変なうえに兄弟姉妹も多かったので、今の時代よりも「長男」という意識が強い。 きっと炭治郎もことあるごとに「長男なんだから」と言われていたはずです。 そういった時代背景を考慮して、ああいったセリフになったのではないかなと。 そんな考察が…。 ちなみに『鬼滅の刃』がグッとくるところのひとつが、敵である鬼側にもドラマがあることだと感じているんですが、こういった鬼の描き方もすべて先生のアイデアですか? 僕からは何も言っていないです。 きっと先生の中で 「鬼ももともと人間なんだから、人間としての生があるべき」という考えがあるんだと思います。 吾峠先生との打ち合わせで思うのは、 常に「それが物語として適切かどうか」を見ているということ。 このキャラクターに愛着があるからこんな展開にしたいという贔屓(ひいき)がまったくない人です。 先生は、自分のために描いていない。 いつも考えているのは、読者が楽しんでくれるかどうか。 そこをいちばんに描かれている気がします。 いざ連載が始まってからの読者の反響はどうでしたか? 1話目も2話目も評判がよくて。 よく巷で「打ち切り寸前だった」と言われていますが、そんな危機はなかったです。 当時から支えてくれた読者のみなさんあっての『鬼滅の刃』だと思っています。 そうだったんですね。 実際、第7話でセンターカラーをもらっていますしね。 読者人気が高いので急遽もらえたんです。 ところがセンターカラーはページ数が通常より多い設定。 すでにネームができあがっていたため、急遽追加してもらうことになりました。 錆兎が「炭治郎は誰よりも大きな岩を切った男だということ」と話すページは、追加してもらったものです。 順調なスタートを経て、人気を確立したと感じたのはどの時期ですか? ひとつは手鬼を倒したあたり。 あそこはやはりカタルシスを感じるところなので、人気がありました。 あとは善逸や伊之助が順に登場し、キャラクターが出そろったあたりだと思います。 仲間が3〜4人いないと掛け合いが生まれないので、なかなかそれぞれのキャラクターのよさを引き出しきれないんですよね。 炭治郎と善逸、伊之助の3人のバランスがとれ始めた頃から一気に人気が伸びていったと記憶しています。 片山さんは立ち上げから初期の頃までを担当されていたわけですが、今のようなブームは当初から想定されていましたか? 正直まったく想定していなかったです。 とにかくなんとか連載を勝ち取らなきゃと必死の思いでやっていたので。 といっても、僕なんかよりずっと吾峠先生のほうが必死だったと思います。 2019年にはテレビアニメ化され、いっそう人気が高まりました。 やはりアニメの力は大きかったと思います。 なかなか感謝の意を伝える場がなかったので、この場を借りて述べさせていただきたいのですが、(『鬼滅の刃』のアニメを手がけた制作会社の)ufotableさんが原作の面白い部分をしっかり汲み取ってつくってくださったおかげで、本当に面白い作品になりました。 僕自身、アニメをリアルタイムで全話観たほどハマりました。 ヒノカミ神楽を初めて繰り出すアニメの第19回は、作画や演出含めて「神回」だとファンのあいだで盛り上がりました。 スゴかったですよね。 僕も純粋に視聴者として興奮しました。 原作で初めてヒノカミ神楽が出てくるのが第40話なんですが、じつはその頃、担当として戻っているんですよ。 2代目の担当が部署異動することになり、次が決まるまでのピンチヒッターとして僕が入ったんです。 原作のときから「ヒノカミ」の回はめちゃくちゃ面白い回になった手ごたえがあったし、先輩からも褒められて、とてもうれしかった記憶があります。 これだけのブームは、『ジャンプ』作品でも特殊なのでしょうか? これまでも多くの人気作品がありましたから一概には言えませんが、火のつき方という意味では異例かもしれません。 歴代の人気作品は、最初から最後までスゴい人気だった。 ですが『鬼滅の刃』のように、 こんなにも右肩上がりでどんどん人気が加速していったケースは、入社以来10年間見たことがない。 編集者にとってはあきらめずにやり続けるぞという気持ちにさせてくれる、夢と希望のつまった作品だと思います。 改めて『鬼滅の刃』がここまで人気を獲得できた理由は何だと思いますか? 小中学生でも理解できるわかりやすさと、作家性の両方を兼ね備えた作品であること。 吾峠先生が連載を獲得するまでに何度も葛藤しながら培ったものと、もともと先生が備えていた才覚が重なり合った結果が、『鬼滅の刃』の魅力だと思います。 そういう意味でも、 「先生の力」という一言に尽きますね。 この熱狂を、吾峠先生自身はどう受け止めていらっしゃるのでしょう? もちろんうれしいとおっしゃっていますが、 先生自身は何も変わらずに、粛々と漫画を描き続けています。 職人なんですよね、先生は。 いつも物語のことをいちばんに考えている。 それは出会った頃から変わりません。 『鬼滅の刃』に限らず『呪術廻戦』『チェンソーマン』など、いわゆる異能・異形系のバトル漫画が『ジャンプ』でも増えている気がします。 これまでの『ジャンプ』とはまた少し違う流れのように感じるのですが、編集部のみなさんはどうとらえていますか? よく新人の作家さんから「ジャンプらしい要素が必要ですか?」と聞かれるのですが、少なくとも僕は今まで作家さんに「ジャンプらしいものを書いてくれ」と言ったことは一度もありません。 基本的に 『ジャンプ』は否定の歴史だと思っています。 スゴい作家さんが現れて、人気が盛り上がって、そこからまた先人とは別の面白さを備えた作家さんが現れて、新しいブームが生まれてくる。 そんな否定の歴史を繰り返して、『ジャンプ』は今日までやってきました。 じゃあ、よく聞く「友情・努力・勝利」という標語は? 僕は一度も標榜したことはないです。 むしろジャンプほど作家性と向き合い、作家さんの持ち味を活かそうとする雑誌はないと思っています。 大事なのは、作品が面白いかどうか。 そして、対象の読者に伝わるかどうかだけ。 もし今の『ジャンプ』を読んで「こんなのジャンプじゃない」と離脱する方がいても、それは自然なことなんだろうなと。 なぜなら『ジャンプ』は変わり続けるものだから。 異色の作品と呼ばれるものが出てくるのは、とても健全なことだと僕はとらえています。

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鬼滅の刃 えふぉるめ ぽにぽにますこっと第4弾: アニメグッズ紹介

鬼滅の刃しちのかた

『鬼滅の刃』が今、空前のブームを呼んでいる。 シリーズ累計発行部数は、4000万部(電子版含む、2020年2月4日時点)を突破。 2019年の大晦日には、歌手のLiSAがアニメ版のオープニングテーマである『紅蓮華』をひっさげ、第70回紅白歌合戦に出場。 今年は劇場版『鬼滅の刃』無限列車編の公開が控えており、その人気はもはや社会現象だ。 しかし、連載開始に至るまでの道のりは決して平坦ではなかった。 いかにして『鬼滅の刃』は生まれたのか。 誕生ヒストリーを明かしてくれたのは、著者の吾峠呼世晴氏と二人三脚で走り続けた『鬼滅の刃』初代担当編集・片山達彦だ。 撮影/編集部 取材・文/横川良明 片山さんが吾峠呼世晴先生に出会ったのは、いつでしょうか? 『肋骨さん』という作品を描き上げた 2014 年です。 第70回JUMPトレジャー新人漫画賞佳作を受賞した処女作『過狩り狩り』から数えて、3作目ですね。 『過狩り狩り』当時は別の編集者がついていたんですが、彼が副編集長になるタイミングで、僕が担当になりました。 『過狩り狩り』は、『鬼滅の刃』の前身になった作品でもあります。 先生は「どうせダメだろう」と処分しようと思っていたらしく、そのときにご家族から「どうせならいちばん好きな雑誌に送ってみたら」と後押しされて、初めて『ジャンプ』に投稿したとおっしゃっていました。 片山さんは『過狩り狩り』を読んで、どんな感想を持ちましたか? 正直に言うと、わかりにくいなと(笑)。 1回目に読んだときはそこまで面白さがわからなくて、2回目に初めて構成や振りのうまさに気づきました。 ただ、圧倒的な才能は周りも認めていましたし、僕も感じていました。 どんなところに才能を感じたんですか? セリフの力が圧倒的ですよね。 あんな言語体系、あまり見たことがない。 先生のセリフは、借りものじゃないんです。 『ジャンプ』では「キャラクターを立てよう」と耳が痛くなるほど指導されます。 しかし先生は「そのキャラクターが言っているな」と感じられるセリフを自然と書けていた。 そこにいちばん才能を感じました。 僕が「先生は本当にスゴい!」と圧倒されたのは、『鬼滅の刃』の第8話。 倒した手鬼に対し、竈門炭治郎が手を握るシーンです。 それまでも他の新人作家さんとは一線を画しているとは思っていましたが、あそこで改めて、 こういうキャラクター造形ができるところが、この人の才能なんだと感動しましたね。 漫画をつくるうえで、吾峠先生とはどんな形でやりとりをしていたんですか? 『鬼滅の刃』の連載が始まるまで、先生は地方にいらっしゃいました。 そのため電話で打ち合わせをし、そのあとネームをeFax(メールで受信・送信ができるインターネットFAXのこと)で受け取って、添削して、また電話でやりとりして…という感じですね。 吾峠先生はネームを描くのは速いほうですか? とてつもなく速いです。 あとで聞いたら、寝ないで描いていたことも多かったそうで…。 その尋常ではない速度から、絶対にプロになるんだという熱意を感じました。 片山さんから見て、吾峠先生はどんな方ですか? 純粋な人ですよね。 そして 言葉の本質を見ている人です。 言葉の本質? 何かのやりとりで「主人公をカッコよくしましょう」という話になったんですよ。 すると吾峠先生が「カッコいいって何ですか?」と。 たしかに何だろうと思っていろいろ話をしてみたら、吾峠先生のカッコいい見た目の一つに『ゴルゴ13』があったと判明。 要は、自己犠牲ですよね。 そこで初めてふたりのあいだで共通認識が持てたんです。 面白いですね。 誤解がないように言っておくと、吾峠先生は決して揚げ足取りで聞いているわけじゃないんです。 先生は 物事の真理が知りたいだけ。 なあなあの会話は通用しないし、わからないことは恥ずかしがらずにきちんと質問される。 先生とのやりとりを通じて、僕自身も勉強になりました。 添削という話が出ましたが、修正のリクエストに対して吾峠先生は柔軟な方ですか? ケースバイケースですね。 たとえば、藤襲山の最終選別(第6話から第8話)のときに「冨岡義勇が見守っているのはどうですかね」と提案してみたら、「義勇はすごく有能な剣士なので、こんなところで審査する立場ではないです」と。 そこをなんとかとお願いしても、決して首を縦には振りませんでした。 そもそもこの鬼殺隊入隊のための修業のエピソードも、序盤に置くには引きが弱いかなと思い、もう少し短くできないかと相談したんです。 そのときも「 普通の人間がそんなにすぐ強くなるわけないと思います」と、決してご自身の信念を変えることはありませんでした。 そんな舞台裏が…。 だからといって頑固というわけではありません。 たとえば鱗滝(左近次)さんは、当初は天狗のお面をつけていなかったんですよ。 え、そうなんですか? 初めにネームを見せてもらったときは、普通のおじいさんでした。 ちょっとインパクトがないですよねという話をしたら、原稿の段階ではお面をつけていた(笑)。 聞いてみると、 「よいのが思いつかないんで、とりあえずお面をつけてみました!」とおっしゃって。 だから、鱗滝の素顔を知っているのは僕だけなんです(笑)。 見てみたいです(笑)。 なるほどと思ったら柔軟に対応してくれますし、自分が信念を持って描いているところに関しては絶対に譲らない。 物語として成立しているかどうか、をいちばん大切にされている方なんだと思います。 ここからは『鬼滅の刃』連載開始に至るまでのお話を聞いていきたいと思います。 まずは『ジャンプ』連載までのシステムを教えてもらいますか? 編集部内で連載会議があって、そこで連載の可否を決定します。 連載会議に出席できるのは、編集長、副編集長、班長以上のメンバーで、人数は10人ぐらい。 最終的な決定権は編集長にありますが、独断で決めるというよりも、何時間もかけて議論を重ねながら、みんなの総意で連載が決まるシステムです。 その連載会議には何話分のネームを提出するんですか? 3話分です。 『鬼滅の刃』の連載が始まったのが2016年11号から。 それまでのあいだに『少年ジャンプNEXT!! 』に『文殊史郎兄弟』、『ジャンプ』本誌に『肋骨さん』、『蠅庭のジグザグ』が読み切りとして掲載されましたが、読者の反応はいかがでしたか? 悪くはないが、もう一つ人気が欲しい…といったところでした。 編集部の反応もそのような感じで。 連載会議でもいろんな連載ネームを出していたんですけど、なかなか通らなかったんです。 連載会議に落ちたとき、先生はどんな反応を? 最初に落ちたときは、大変ショックを受けていたかもしれませんが、それ以降は一切弱いところは見せませんでした。 「次また頑張ります」と、鋼の精神で黙々と新しいネームを送ってくれましたね。 聞くところによると、一時期は「漫画家を辞める」とおっしゃったこともあったとか。 2015年のあいだに連載を獲れなければ辞めると。 吾峠先生は、作家になるべくして生まれた人。 だから何としてでも連載会議を通るようなネームにしなくてはと焦りましたが、『蠅庭のジグザグ』、『鈍痛風車』と連載ネームが続けて落ちてしまい、もうあとがなかった。 そこで、『過狩り狩り』を読んだときに感じた課題に立ち戻ってきたんです。 というと? 吾峠先生は、誰もが認める才能の持ち主。 だからこそ、その作家性を生かしたいと思ってやってきたんですが、マニアックな方向に寄りすぎてしまった。 好きな人は好きだけど、万人受けはしないのかなと。 セリフの力は圧倒的だし、キャラクターの情緒を感じさせる描写に長けてはいる。 しかし、『ジャンプ』の対象読者は小中高生。 僕が『ブラッククローバー』の担当をしていたこともあるんですが、 小中高学生が読んで理解できることが大切なのではと考えるようになりました。 そこから、片山さんはどうされたんですか? とにかく周りの先輩にアドバイスを求めました。 そこで出てきたのが、モチーフの話です。 モチーフ? みんなが知っている要素を使わないとわかりにくいよねと。 『ONE PIECE』だったら海賊。 『NARUTO -ナルト-』だったら忍者と学園モノ。 歴代のヒット作は、みんなが知っている要素を使って新しいものを創り出している。 そういうものが吾峠先生には必要なんじゃないかと言われました。 とはいえ、何か新しいモチーフを探すのは相当困難な話。 悩んでいたときに、そうだ、『過狩り狩り』があると思い出したんです。 『過狩り狩り』はみんなが知ってる「吸血鬼」のお話で、しかも「大正時代」、「刀」というわかりやすいモチーフもある。 これならいけるんじゃないかと。 その提案を受けて、先生は何と? やってみましょうとすぐに取り掛かってくれました。 僕が 『過狩り狩り』を思い出したのも、じつは『僕のヒーローアカデミア』(以下、『ヒロアカ』)の話があったんです。 『ヒロアカ』は堀越(耕平)先生がデビュー翌年に発表した『僕のヒーロー』という読み切り漫画が前身になっている。 よくいう話ですが、 作家は迷ったら原点に帰ることが大事なんじゃないかと。 そうして生まれたのが、前身である『鬼殺の流』ですが、連載会議では残念ながら落選。 主人公は盲目、隻腕、両足義足という設定で、「世界観のシビアさと主人公の寡黙さ」が落選の理由だったと公式ファンブックで語られていました。 そうですね。 ただ、読みやすくなったと世界観に対する一定の評価は得ていて。 あとは主人公のキャラクターだと。 そして、また先輩からアドバイスをもらったんですよ。 だからこそ読者も感情移入しやすい。 そして、ゴンが中心にいると他のキャラクターの面白さが引き立つんだ、というものです。 吾峠先生も同じで、 中心に普通の人を置いて、周りに異常性のあるキャラクターを配置するとちょうどいいのではないかと。 そこで生まれたのが炭治郎でした。 ぜひその話、もっとくわしく聞かせてください。 じつは炭治郎というキャラクター自体は、もともと先生の頭の中にはあったそうなんです。 ただ、先生の中でサブキャラだったんですよ。 え、そうなんですか。 連載ネームが落ちた後に、主人公を別の人物に変えようという話になり、「この作品の中に、もうちょっと普通の子いないですかね」と聞いてみたんです。 すると、「炭を売っている男の子がいて、その子は家族全員殺されたうえに妹が鬼になっちゃって。 男の子は妹を人間に戻すために鬼殺隊に入るんです」と話し始めたんです。 それ、めちゃくちゃ主人公じゃないですかと。 宿命を背負ったキャラクターは、物語を動かす推進力になる。 その子を主人公にしてもう一度書きましょうと先生に提案しました。 そうして生まれたのが、『鬼滅の刃』でした。 週刊誌の連載は過酷なイメージがありますが、先生はスムーズにペースをつかんでいけましたか? そうですね。 先生はとにかくネームが速いんです。 1〜2日で上げてくる。 これはかなり速い部類に入ります。 描きたい内容が明確だからでしょうね。 なので打ち合わせも詰まったことがほとんどない。 編集としてはとてもやりやすいです。 先生は連載までに読み切り作品を3本描いていました。 読み切りは作画のペースを作家と編集が試す場でもあります。 その当時から吾峠先生は優良進行だったので、連載する素養があったんでしょうね。 唯一心配だったのは、連載が決まってから上京されているので、アシスタント経験がないことです。 スタッフにどう指示出しをすればいいのかわからなかった。 そこで、僕が担当していた『ブラッククローバー』の田畠(裕基)先生の仕事場に一緒に見学に行きました。 田畠先生がアシスタントの方たちとどんなふうに仕事をしているのかを見せてもらったんです。 たまに目次コメントで交流があるのは、そこからです。 なるほど! 『鬼滅の刃』でいうと、それまでの読み切り作品と比べても笑いの要素がグッと増えている気がするんですね。 読みやすさを意識して、編集サイドからアドバイスしたことなんですか? いえ、もともとご本人の素養としてギャグが好きというのが大きいです。 先生は『銀魂』が大好きなんですよね。 だからギャグを入れるのもお好きで。 『銀魂』の空知英秋先生が昨年末のニコニコ生放送の手紙でネタにした「俺は長男だから我慢できた。 次男だったら我慢できなかった」など、『鬼滅の刃』には面白いセリフが多いですよね。 きっとキャラクターのいる世界に入り込んで、見てきているから、そういうセリフが出てくるんでしょうね。 けっこうロジカルなんですよ、先生のセリフは。 これは僕の予想ですが、大正時代は生活が大変なうえに兄弟姉妹も多かったので、今の時代よりも「長男」という意識が強い。 きっと炭治郎もことあるごとに「長男なんだから」と言われていたはずです。 そういった時代背景を考慮して、ああいったセリフになったのではないかなと。 そんな考察が…。 ちなみに『鬼滅の刃』がグッとくるところのひとつが、敵である鬼側にもドラマがあることだと感じているんですが、こういった鬼の描き方もすべて先生のアイデアですか? 僕からは何も言っていないです。 きっと先生の中で 「鬼ももともと人間なんだから、人間としての生があるべき」という考えがあるんだと思います。 吾峠先生との打ち合わせで思うのは、 常に「それが物語として適切かどうか」を見ているということ。 このキャラクターに愛着があるからこんな展開にしたいという贔屓(ひいき)がまったくない人です。 先生は、自分のために描いていない。 いつも考えているのは、読者が楽しんでくれるかどうか。 そこをいちばんに描かれている気がします。 いざ連載が始まってからの読者の反響はどうでしたか? 1話目も2話目も評判がよくて。 よく巷で「打ち切り寸前だった」と言われていますが、そんな危機はなかったです。 当時から支えてくれた読者のみなさんあっての『鬼滅の刃』だと思っています。 そうだったんですね。 実際、第7話でセンターカラーをもらっていますしね。 読者人気が高いので急遽もらえたんです。 ところがセンターカラーはページ数が通常より多い設定。 すでにネームができあがっていたため、急遽追加してもらうことになりました。 錆兎が「炭治郎は誰よりも大きな岩を切った男だということ」と話すページは、追加してもらったものです。 順調なスタートを経て、人気を確立したと感じたのはどの時期ですか? ひとつは手鬼を倒したあたり。 あそこはやはりカタルシスを感じるところなので、人気がありました。 あとは善逸や伊之助が順に登場し、キャラクターが出そろったあたりだと思います。 仲間が3〜4人いないと掛け合いが生まれないので、なかなかそれぞれのキャラクターのよさを引き出しきれないんですよね。 炭治郎と善逸、伊之助の3人のバランスがとれ始めた頃から一気に人気が伸びていったと記憶しています。 片山さんは立ち上げから初期の頃までを担当されていたわけですが、今のようなブームは当初から想定されていましたか? 正直まったく想定していなかったです。 とにかくなんとか連載を勝ち取らなきゃと必死の思いでやっていたので。 といっても、僕なんかよりずっと吾峠先生のほうが必死だったと思います。 2019年にはテレビアニメ化され、いっそう人気が高まりました。 やはりアニメの力は大きかったと思います。 なかなか感謝の意を伝える場がなかったので、この場を借りて述べさせていただきたいのですが、(『鬼滅の刃』のアニメを手がけた制作会社の)ufotableさんが原作の面白い部分をしっかり汲み取ってつくってくださったおかげで、本当に面白い作品になりました。 僕自身、アニメをリアルタイムで全話観たほどハマりました。 ヒノカミ神楽を初めて繰り出すアニメの第19回は、作画や演出含めて「神回」だとファンのあいだで盛り上がりました。 スゴかったですよね。 僕も純粋に視聴者として興奮しました。 原作で初めてヒノカミ神楽が出てくるのが第40話なんですが、じつはその頃、担当として戻っているんですよ。 2代目の担当が部署異動することになり、次が決まるまでのピンチヒッターとして僕が入ったんです。 原作のときから「ヒノカミ」の回はめちゃくちゃ面白い回になった手ごたえがあったし、先輩からも褒められて、とてもうれしかった記憶があります。 これだけのブームは、『ジャンプ』作品でも特殊なのでしょうか? これまでも多くの人気作品がありましたから一概には言えませんが、火のつき方という意味では異例かもしれません。 歴代の人気作品は、最初から最後までスゴい人気だった。 ですが『鬼滅の刃』のように、 こんなにも右肩上がりでどんどん人気が加速していったケースは、入社以来10年間見たことがない。 編集者にとってはあきらめずにやり続けるぞという気持ちにさせてくれる、夢と希望のつまった作品だと思います。 改めて『鬼滅の刃』がここまで人気を獲得できた理由は何だと思いますか? 小中学生でも理解できるわかりやすさと、作家性の両方を兼ね備えた作品であること。 吾峠先生が連載を獲得するまでに何度も葛藤しながら培ったものと、もともと先生が備えていた才覚が重なり合った結果が、『鬼滅の刃』の魅力だと思います。 そういう意味でも、 「先生の力」という一言に尽きますね。 この熱狂を、吾峠先生自身はどう受け止めていらっしゃるのでしょう? もちろんうれしいとおっしゃっていますが、 先生自身は何も変わらずに、粛々と漫画を描き続けています。 職人なんですよね、先生は。 いつも物語のことをいちばんに考えている。 それは出会った頃から変わりません。 『鬼滅の刃』に限らず『呪術廻戦』『チェンソーマン』など、いわゆる異能・異形系のバトル漫画が『ジャンプ』でも増えている気がします。 これまでの『ジャンプ』とはまた少し違う流れのように感じるのですが、編集部のみなさんはどうとらえていますか? よく新人の作家さんから「ジャンプらしい要素が必要ですか?」と聞かれるのですが、少なくとも僕は今まで作家さんに「ジャンプらしいものを書いてくれ」と言ったことは一度もありません。 基本的に 『ジャンプ』は否定の歴史だと思っています。 スゴい作家さんが現れて、人気が盛り上がって、そこからまた先人とは別の面白さを備えた作家さんが現れて、新しいブームが生まれてくる。 そんな否定の歴史を繰り返して、『ジャンプ』は今日までやってきました。 じゃあ、よく聞く「友情・努力・勝利」という標語は? 僕は一度も標榜したことはないです。 むしろジャンプほど作家性と向き合い、作家さんの持ち味を活かそうとする雑誌はないと思っています。 大事なのは、作品が面白いかどうか。 そして、対象の読者に伝わるかどうかだけ。 もし今の『ジャンプ』を読んで「こんなのジャンプじゃない」と離脱する方がいても、それは自然なことなんだろうなと。 なぜなら『ジャンプ』は変わり続けるものだから。 異色の作品と呼ばれるものが出てくるのは、とても健全なことだと僕はとらえています。

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